不動産業の個人情報の取り扱いについて、問題の洗い出しと対応策を考える

 

表題の通りですが、実は一部広告可とした物件情報が取引完了後も広告サイトのアーカイブとして明示されている状況から対応をしております。

広告サイトのアーカイブが個人情報の取り扱い上まずそうなので対応

物件の所在、特徴ある物件の外観明示だけでも場合によっては個人情報に該当するためです(後述します)。

当社では、広告掲載希望がなされた場合、第三者提供に該当いたしますので、掲載媒体明示と掲載申請の受付(記録)をもって掲載許可としておりますが、広告サイト側で取引後のアーカイブ(主に成約事例的なもの)としてネットに掲載し続ける状況が蔓延しております。

お客様からのお声があったことで掲載の認識をしたわけですが、当社が使用する広告媒体ではない為、その約款等は存じ上げません。

しかし、取引が終わっているのにも関われず個人情報に該当する可能性が高い情報を掲載し続けるというのは、広告媒体としてコンプライアンス的に問題はないのだろうか疑問に思いつつメールにて申請(取引ないのに)しています。

広告媒体掲載への流れ

主に上記問題は売買物件の場合に該当するケースが多いのですが、ここで媒介業者が広告媒体に物件情報を掲載する流れに少し触れます。

売買物件の販売時、売主となる個人から物件情報の掲載許可を頂き(売主側:物元媒介業者)そして、第三者(買主側:買主斡旋する客付業者)に広告掲載許可を出す流れとなります。その為、販売時の物件情報は売主の承諾及び記録に不備がない限り問題はありません。

取引後は新所有者の個人情報になる

しかしながら、売買取引完了後には、物件所有者は新所有者となります為、この過去データが物件を特定できる状況でインターネット上に掲載されている事態は本来であればアウト案件だと考えられます。

不動産の場合、登記情報により公開されている情報だから個人情報には当たらないという考え方が以前(改正前)はございましたが、逆でした。物件が特定できた時点で個人を特定できてしまうので個人情報として取り扱わねばならない。

このアーカイブ方式は近年ますます増長していますので、将来いずれかのタイミングで取り締まりを余儀なくされるものと予想しています。

不動産業者はほぼ全てが個人情報取り扱い業者に

個人情報保護法の改正で個人情報の明確化がなされ、小規模事業者への適用、第三者提供にかかる確認・記録義務がなされました。

この改正で我々不動産業者は情報の取り扱いについて注目しなければならない点がいくつかあり、またその対応を迫られるに至りました。

気を付けなければならない点として、ほぼ全ての不動産業者が個人情報取り扱い業者として取り組まねばならないことがあげられます。

自社内での個人情報・データの数がかりに5000件に満たない場合でも、指定流通機構を利用するため、個人情報の取り扱い業者に該当することとなります。

上記の一文でピンとこない場合、要注意です。

物件情報は個人情報に該当します。

まず、個人情報と認識されていない方が多いのですが、実は物件情報というものは個人情報に該当します(個人所有の物件)。

これは、物件を特定することにより専門業者(我々不動産業者含む)であれば容易に個人を特定できることに起因します。

つまり、物件の所在や特徴ある物件の外観の明示だけでも場合によっては個人情報に該当するのです。

その為、指定流通機構、その他不動産取り扱いネットワークの利用をする(この時代利用していない業者はまずいないでしょう)ものは個人情報取り扱い業者となります。

情報提供方法の改善が必要

現在、不動産情報は広告媒体を経由して一般の家探しをしている方に一時情報が届けられますが、この一時情報において個人情報の取り扱いのルールにのっとった提供が業界全体としてできているかというと甚だ疑問がのこります。

各掲載媒体にいきつく各業者とのCA(秘密保持)や利用約款等でのSubmitがなされていたとしても、不特定多数の目に触れる状況である媒体掲載面において十分な配慮、情報の取り扱いができているかと問われると、中にはそうとは言えない紙面・媒体面を目にするからです。

媒体面での露出に問題があることはまれでも、物件資料請求時に問い合わせ人の情報が例えばMailアドレスのみ(この問い合わせ状況は情報提供できる状況にない為、広告媒体は禁止すべき)といったケースは多くございます。

余談ですが、メールアドレスのみの場合、個人を特定できる情報とはなりません為、個人情報には該当しません。しかし、例えばSNSのアカウント情報やお名前、お勤め先など何かしらの情報と結びつけることができ、個人を特定できる状況になれば個人情報として取り扱わねばならなくなります。

請求者の特定ができない状況(なんのコミットもできない状態)で詳細情報要求されても物件情報提供しては本来ならばコンプライアンス上問題が生じるはずです。しかしながら少なくともその要求に応じてしまう業者もあると聞きます。

逆に情報を求める側としては、広告媒体又は各社のオウンドメディアを利用して物件情報を探す方としては情報は少しでも気軽にたくさん集められた方がいいであろうということも理解できます。

現在の当社の取り組み方

広告媒体等での露出は一社で取り組めるものではありませんので、オウンドメディアでの掲載方法(物件情報の提供方法)には気を払うように改善している最中です。

当社では当サイトで物件情報を提供しておりますが、現状、原則ユーザー登録されている方に限定して物件情報の閲覧をしていただいております。

ユーザー登録そのものは、メールアドレスのみで完了できますが、物件情報提供に関しては、情報の取り扱いに関するコミットができなければなりません。

その為、物件情報提供に関してはメールアドレス他、お名前等の個人を特定できる状況にあるユーザー様とそうでない方で提供情報量が異なります。

主に、画像提供の範囲と住居表示の枝番の表示・非表示(物件が特定できるか否かを判断基準としています)です。

当サイトでは物件概要書及びいわゆる販売図面をダウンロード(PDF)いただける形にしておりますが、ユーザー様毎にその提供情報が異なります(登録内容が十分に満たされている方へは提供、メールのみといった不足のある方へは一部情報が制限)。

また、請求人が宅建業者の場合、情報の第三者提供の可能性がありますので一般のお客様用のページからの請求ではCA提出を原則としています。(媒介業者様向けのページは別に用意しています)。

また、売主様のご要望により一時物件情報を一般公開する場合には当然、そのあたりの制限をしております。

補足させていただきます。これは情報提供の非対称性に繋がる問題となる事案でもあります。売主が個人と法人の場合では物件情報が個人情報の該当有無が絡むため、提供情報・紙面は異なる表示とせざるを得ない課題がございます。

法人売主と個人売主物件で提供できる情報が異なる

個人情報に該当する個人所有物件と法人所有物件では公にできる情報に差がでます。場合によっては販売における初動集客面において差がでる部分だと考えます。

このような物件によって、販売活動に関しての成約成果に影響しうる状況があることから当店では、地域ごとに各宅建業者へのダイレクトに情報提供ができるデータ構築にも取り組んでおります。

売却相談・無料査定依頼

自社サイトの他、10以上の広告媒体に連携して物件掲載するとともに、不動産流通機構のレインズ登録(全国の不動産店が皆閲覧できるデータベース)します。さらに過去に取引・やりとりのある各仲介会社の担当者様や広告担当者様に一斉にご案内する流れを取っております…

 Kishin Inc.  


個人情報の取り扱いについて整理

  1. 物件情報というものは個人情報に該当します(個人所有の物件)
  2. 物件情報が取引完了後も広告サイトのアーカイブとして明示されている状況への問題提起
  3. 売買取引後は新所有者の個人情報になる
  4. 自社内での個人情報・データの数がかりに5000件に満たない場合でも、不動産業は指定流通機構を利用するため、個人情報の取り扱い業者に該当する
  5. 物件提供先(情報を求める側と)のコミットメント
  6. 物件情報が個人情報に該当する場合と否の場合での情報提供可能な範囲の認識と一律成果達成への取り組み

今後の改良及び効率化にむけた備忘録です。


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Kishin Inc.編集部

店内でゆったりとお過ごしいただくことを大切に地域の皆様に愛され大切にされるようなお店を目指しています。

また、地域の住宅の他、東京23区・多摩地区を中心に事業(投資)用物件の取り扱いもしております。

 [@Kishin_inc ]

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