不動産投資の物件調査方法4(役所調査編)

このシリーズでは、取得対象となりそうな物件情報を手に入れた際に、調べるべきことを迅速に調べ、事業計画立案のさらなる飛躍につながる情報を見出す術を紹介する。第四回目は、役所調査の方法を詳しく解説する。

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ここのシリーズでは、取得対象となりそうな物件情報を手に入れた際に、調べるべきことを迅速に調べ、事業計画立案のさらなる飛躍につながる情報を見出す術を紹介する。

前回までの調査方法をお読みでない方は下記よりご確認頂きたい。

第四回目の今回は、役所調査の方法を詳しく解説する。


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市区町村役場で何を調査するのか

役所調査では調査結果から建築可能な建物の条件を判断することが主たる目的となる。取得後に大規模な改修・増改築等を行う予定がある場合、それが可能か、将来、再建築できる用途などを把握する。


役所調査のポイント

  • 役所調査では調査内容と調査範囲の見極めが大切
  • 適切な質問と相談から最適な判断を導き出す
  • 最適な判断をするためには専門知識が必要、足りない場合はわかるまで質問する。

役所調査の目的と判断

  • 対象地の属する地域と法令上の制限内容を把握する
  • 対象地で建築可能な建築条件を判断する
  • 自身の事業プランを阻害する規制はないか見極める。

役所調査の影響

不動産は活用の仕方で市場価格が大きく異なる。対象物件の活用範囲を把握することで不動産の価値(価格)は保全できるといっていい。

仮に、予定していた建築物ができない、またはリフォーム・改修プランが実行不可能となれば大きな損失となってしまう。不動産投資家は自身の計画するプランが真に実行できるかどうかを判断しなければならない為、役所調査をはじめとした一連の物件調査が必須といえるのだ。


役所調査での重要ポイント

  • 役所の担当者は質問された内容には答えてくれるが、質問以外の内容には基本答えてくれない。適切な質問をしていくこと。
  • 調査地の属する地域、法令上の制限を調査する。
  • 現在の建物が適法物件であるか判断する。
  • 建築可能な建物の用途、構造、規模を判断する。
  • ライフラインを調査し、既存設備を継続しようできるかを判断する。(上水の宅内引込の詳細調査が必要な場合は物件担当に相談)
  • ライフラインの改修工事が必要な場合、手続きと費用を確認する。
  • 建物の建て直しや改修等の計画がある場合、自身のプランが実行できるかを判断、手続きや費用を確認する。

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役所調査時に必要な持ち物

  • 住宅地図
  • 下敷きと物件調査票メモ(第1回で9章で配布
  • 法務局で取得した資料(第3回で解説
  • 対象物件の撮影データ(スマホ・デジカメ等:担当職員への不動産の状況を明示)
  • 筆記用具(シャーペン・マーカーが好ましい)
  • トレーシングペーパー(資料の印刷ができない時用)
  • 印鑑(資料取得の際に求められることがある)
  • その他、対象不動産の内容がわかる資料

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役所調査での各窓口

調査の窓口を代表的な課名を添えて示す。


必須窓口

  1. 都市計画(都市計画課・まちづくり推進課等)
  2. 道路・水路管理(管理課・道路管理課・土木課・河川課等、国道は国道事務所、一部国道と都道府県道は都道府県建設事務所)
  3. 建築担当(建築課・建築指導課・建築審査課等)
  4. 開発担当(開発課・開発調整課等)
  5. 土壌汚染(環境課等)
  6. 教育委員会(文化財課・生涯学習課等)
  7. 上水道(水道局・水道事務所等)
  8. 下水道・浄化槽(下水道課・下水道事務所等)
  9. 都市ガス・プロパンガス(管轄するガス会社)

必要に応じていく窓口

  • 農地・生産緑地関係(農業委員会・農地課等)
  • 土地区画整理事業関係(土地区画整理事業組合事務所・区画整理課等)
  • 土壌汚染関係(環境課・環境保全課・環境推進課等)
  • 水浸履歴・防災関係・ハザードマップ(防災課・土木課等)
  • 埋設物・高圧線等(管轄する電力会社)

では以下で調査する内容にについて解説していく。


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市街化区域と市街化調整区域

市街化調整区域と市街化区域の区分を調査。市街化調整区域は住宅建築不可とは限らない。必要に応じ、市街化調整区域の規制緩和と建築要件を調査


担当窓口:都市計画・建築担当

まず、都市計画窓口で「都市計画地図」を開き、対象不動産が「都市計画区域」に指定されているか調べる。

区分けは以下のものがある。


市街化区域

既に市街化が形成されている区域、及び概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化をはかる区域


市街化調整区域

市街化を抑制すべき区域


非線引き都市計画区域

市街化区域、市街化調整区域に該当しない区域。


準都市計画区域

都市計画区域に該当しない区域の中で将来的な市街化の進行が予想される区域に対し、あらかじめ土地利用規制する目的で指定されている区域。


開発行為について

  • 市街化区域は原則1000平米未満の開発行為は都市計画法による許可が不要。(東京都の特別区・既成市街地・近郊整備地帯等:500平米)
  • 非線引き区域・準都市計画区域は原則3000平米未満の開発行為は都市計画法による許可が不要。

市街化調整区域でも住宅建築は可能

市街化調整区域は農林漁業を営む方を除き、原則住宅を建築することはできない。

しかし、公益上必要な建築物や世帯分離の為の住宅などの開発・建築行為が可能な地域が増えてきている。


市街化調整区域の確認ポイント

  • どのような法規制があるか、規制緩和がなされていないかを確認。
  • 建築可能な建築の要件、要件を満たせば住宅の建築は可能かを確認。

窓口担当者に上記の内容を詳しく確認し、建築できないか確認しよう。


都市計画区域についての質問の仕方例

  • 対象地が~区域にありますが、どのような規制がありますか?
  • 対象地が~区域にありますが、建築可能な要件を教えて下さい。
  • 対象地が~区域にありますが、具体的な建築規制について教えて下さい。等

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用途地域の種類と法規制

都市計画法では用途の混在を防ぐ目的から市街化区域に住居系、商業系、工業系用途地域を定め、5年ごとの見直しが行われている。


担当窓口:都市計画・建築担当

用途地域の種類と法規制のポイント

  • 市街化区域には全13種類の用途地域がある。
  • 用途地域は住居系、商業系、工業系に区分。
  • 5年ごとの用途地域と規制変更に注意。

用途地域(住居系)

第1種住居低層住居専用地域、第2種住居低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、田園住居地域


用途地域(商業系)

近隣商業地域、商業地域


用途地域(工業系)

準工業地域、工業地域、工業専用地域


抑えるべきこと

用途地域が特定できたら希望の用途、大きさを伝え、実際に建築可能かを具体的に確認する事が重要。


用途地域の種類と法規制について質問の仕方例

  • ~地域ですが、延床〇〇平米の飲食店を建築は可能ですか?
  • ~地域ですが、近隣に風俗店があるのはなぜですか?これまでに用途地域に変更があったのですか?
  • 用途地域の指定のない地域(白地地域)のようですが具体的な建築制限を教えて下さい。

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防火地域と準防火地域

防火地域と準防火地域の区分は地域住民の安全に配慮した防火・防災の地域区分。階数と面積により、必要とされる構造が決まる。


担当窓口:都市計画・建築担当

木造建築物は防火地域では建てられない。

防火地域内に木造建築物は建てられない。準防火地域は2階建て以下延床500平米以下で延焼の恐れのある部分を防火構造とすれば木造建築も可能。

また、防火・準防火地域の指定のない地域で法22条区域(屋根不燃地域)がある。この指定地域は外壁や屋根等延焼の恐れのある部分に不燃材の使用が義務付けられている。


防火・防災による地域区分

区分建築規制建築可能建物
防火地域三階建以上(地階含む)または延床100平米超の建物
上記以外の建物
耐火建築物
耐火または準耐火建築物
準防火地域四階建以上(地階含む)または延床1500平米超の建物
延床500平米超1500平米以下の建物
耐火建築物
耐火または準耐火建築物
防火・防災による地域区分

屋根不燃区域(法22条指定区域)

屋根・外壁など延焼のおそれのある部分にコンクリート・瓦・レンガ・鉄鋼など不燃材を使用する事が必須であり、主に防火地域、準防火地域以外の住宅密集地に指定。


防火地域と準防火地域についておさえるべきこと

  • 対象不動産が2以上の地域にまたがる場合、厳しい地域の規制が適用される。
  • 地域指定が変更となった場合(厳しい規制に変更)、必要とされる基準を満たさなくなると「既存不適格物件」となり、建替えのときには変更となった規制が適用される。

防火地域と準防火地域について質問の仕方例

  • 調査地が準防火指定されていますが木造で建築可能な建物の条件を教えてください。
  • 調査地が防火・準防火指定をまたがっていますが、具体的な建築規制を教えてください。
  • 法22条区域から準防火指定区域に変更になっていますが、現在の建物に必要とされる措置はありますか?建て替え時の規制も教えてください。

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建蔽率(けんぺいりつ)と容積率

建蔽率は敷地面積に対する建築面積の割合。容積率は敷地面積に対する延床面積の割合を示す。また容積率は前面道路の幅員による制限がある。

  • 建蔽率:敷地面積に対する建築面積の割合。建築面積とは建物を真上からみた場合の水平投影面積。
    例)敷地面積100平米、建蔽率40%の場合、建築面積は40平米まで。
  • 容積率:敷地面積に対する延床面積の割合。
    例)敷地面積100平米、建蔽率80%の場合、延床面積は80平米まで。

担当窓口:都市計画・建築担当

金融機関が最も注視する制限

建蔽率・容積率の規制は建築基準法の中でも最も不適合の多い、規制項目の一つである。

金融機関が融資の担保評価をする際に最優先でこの規制を確認する。違反している場合、特に容積率オーバーの場合には融資対象外とする金融機関が増加傾向にある。


容積率の前面道路幅員による規制

都市計画で定める容積率以下であり、かつ全面道路幅員が12m未満の場合は、前面道路幅員に一定率を乗じた数値以下であること。

前面道路幅員
4m~12m
×4/10(住居系8地域)
×6/10(その他地域)
=基準容積率
容積率の前面道路幅員による規制

建蔽率の緩和措置

  • 防火地域で耐火建築物の場合、10%増し
  • 特定行政庁の指定する角地などの場合、10%増し
  • 上記二つを満たしている場合、20%増し

容積率の緩和措置

  • 車庫部分の床面積不算入による緩和。
  • 共同住宅等の廊下、階段などの床面積不算入による緩和。
  • 地階に設ける住宅の容積緩和。
  • 計画道路及び壁面線指定のある場合の容積緩和。

建蔽率と容積率について質問の仕方例

  • 対象地が角地に位置しますが、この場合、建蔽率の緩和は(+10%)の適用は可能でしょうか。
  • 対象地が建蔽率・容積率の異なる2つの地域をまたぎますが、この場合、どのような計算になりますか?

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建築物の高さ制限

建築物の高さに関する制限には「高度地区」の指定、「絶対高さ制限」、「日影規制」、「斜線制限」(次項)がある。この制限の目的は環境維持と日照の確保である。

高度地区は最高限度または最低限度の規制があり、絶対高さ制限は原則10mまたは12m、日影規制の対象は高さ10mを超える建築物である。


担当窓口:都市計画・建築担当

高度地区

建築物の高さの最高限度または最低限度を定めている。次項で解説する「斜線制限」などと組み合わせて各自治体ごとに具体的な制限内容を定めている。

高度地区で定める最高限度は主に北側隣地の日照と通風確保、最低限度は土地の有効活用を目的としている。


絶対高さ制限

第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、田園住居地域に定められている。

ちなみにハウスメーカーの標準的な木造三階建住宅で高さ10m未満である。対象地が絶対高さ制限がある地域とその他の地域にまたがる場合は、制限が定められた部分のみ制限が適用される。


緩和措置があるケース

  • 周囲に広い公園、道路、空地などがあり、住環境に害するおそれがないがと建築審査会が同意し、特定行政庁が許可した建築物。
  • 学校、そのほかの用途で建築審査会が同意し、特定行政庁が許可した建築物。

日影規制

日影規制の対象は原則10mを超える建築物。冬至の日の午前8時から午後4時までの間、平均地盤面からの高さが1.5~6.5m(用途地域ごとに指定)の敷地境界線の外側5m~10mの範囲と10mを超える範囲の日影時間をそれぞれ制限する。

船橋市公式ホームページ >2.建築制限(6)日影規制


日影規制のおさえておくこと

  • 同一敷地内に建物が複数ある場合は、一つの建築物とみなして適用する。
  • 日影規制対象外にある建物でも高さが10m超で冬至日に対象区域内に日影を生じさせる建築物は日影規制が適用される。
  • 建築物が日影規制の異なる区域にまたがる場合、それぞれの区域に対象建築物があるものとして日影規制が適用される。

建築物の高さ制限について質問の仕方例

  • 対象地が第一種高度地区にあるのですが具体的な建築制限を教えてください。
  • 対象地が絶対高さ制限10mを指定された1種低層(第1種低層住居専用地域)と1種住居(第1種住居地域)にまたがっていますが、制限はどうなりますか。
  • 対象地が日影規制の異なる地域をまたがっていますが、制限の内容はどうなりますか。

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斜線制限

建築物の高さに関する制限のうち、一定の勾配面による高さの限度を定めたもので「道路斜線制限」、「隣地斜線制限」、「北側斜線制限」の三種類がある。

  • 道路斜線制限の目的は道路向かい側の日照確保
  • 隣地斜線制限はの目的は隣地の日照・通風確保
  • 北側斜線制限の目的は北側隣接地の日照確保

担当窓口:建築担当

道路斜線制限

道路向かい側の日照確保を目的とし、道路の向かい側の境界線から一定距離の勾配面による高さの限度を定めている。尚、道路斜線制限は全ての用途地域及び指定のない区域で適用される。斜線の内側に建築物を建てなければいけない(下図参照)。

SUUMO >道路斜線制限って建物の高さや形にどう影響するの?緩和されるのはどんな場合?


道路斜線制限のおさえていきたいこと

  • 道路から建物を後退させて建築した場合、後退距離に応じ斜線制限が緩和される。
  • 敷地が角地の場合、それぞれの道路に対して斜線制限が適用される。

隣地斜線制限

隣地の日照確保、通風の確保を目的とし、隣地境界線から一定距離の勾配面による高さの限度を定めている。斜線の内側に建築物を建てなければいけない(下図参照)。

HOME’S >北側斜線制度の考え方をイチから解説


隣地斜線制限のおさえていきたいこと

第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域は絶対高さ制限(10mまたは12m)というもっと厳しい制限がある為、隣地斜線制限の適用はない。


北側斜線制限

北側隣接地の日照確保を目的とし、北側前面道路境界線から一定距離の勾配面による高さの限度を定めている。斜線の内側に建築物を建てなければいけない(下図参照)。

メガソフト株式会社 >第15回 北側斜線 ~基本編~


北側斜線制限のおさえていきたいこと

  • 日影規制が適用される第一種、第二種中高層住居専用地域では規制の厳しい日影規制が適用され北側斜線制限の適用はない。
  • 北側斜線制限の場合、道路斜線制限と違い、建物を後退して建築しても規制が緩和されることはない。

斜線制限について質問の仕方例

  • 対象地が角地となりますが、道路斜線制限はどのようになりますか。
  • 対象地が一種低層(第一種低層住居専用地域)で絶対高さ10mの規制があるのですが、隣地斜線制限の取り扱いはどのようになりますか。
  • 対象地が一中高(第一種中高層住居専用地域)で日影規制の適用があり、北側斜線制限の内容と異なるのですが、規制の内容はどのようになりますか。

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敷地面積の最低限度

敷地面積の最低限度は大きい敷地を小さく分割するミニ開発を防止し、良好な住環境の維持、保全を目的としている。

第一種、第二種低層住居専用地域で適用され、一般的には100平米で定めている自治体が多く、建築基準法では最低限度は最大でも200平米とされている。


担当窓口:都市計画・建築担当

分筆ができるか否かは出口戦略にも影響

不動産というものは地域における最適な面積の土地が最も単価(平米・坪単価)が高くなりやすく、それを大きく超える場合、取得対象者が少なくなるため、単価が落ちやすい。

間口が大きな整形地であっても敷地面積が足りず分割できない土地の場合、分筆できないことを前提に評価する必要がある。

詳細や評価に関しては下記積算・時価評価算出ページを利用頂くとよいだろう。下部に分筆、その他の解説も添えてあるのでご覧頂きたい。


敷地面積の最低限度についておさえておきたいこと

  • 敷地面積が最低限度に満たない土地にある既存建築物に対しては敷地面積の制限を適用しない。
  • 分筆により敷地面積の最低限度に満たない土地となった場合、分筆時期が自治体の制度導入時期より前の場合、建物の建築が認められる場合がある。
  • 現状、敷地面積の最低限度を満たしているが建て直しをしようとすると、セットバックが発生し、最低限度を満たせなくなる土地。(見落とし防止)
  • 敷地の最低限度は1平米の差であっても評価の明暗が分かれる重要な要素である。

敷地面積の最低限度について質問の仕方例

  • 調査対象地が一種低層(第一種低層住居専用地域)にありますが、敷地の最低限度の定めはありますか。
  • 敷地の最低限度が100平米で定められていますが、対象地の地積が95平米しかありません。現在の建物の取り扱いはどのようになりますか。
  • 敷地の最低限度が100平米で定められていますが、対象地の地積が95平米です。過去に分筆していることがわかっているのですが精度の導入時期はいつでしょうか。分筆時期が精度導入前の場合、救済措置の適用は可能でしょうか。

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道路の種類と接道状況

不動産の本当の価値は道路づけで決まるといっていい。建築物の敷地は接道義務を満たすことが必要であり、幅員4m未満の道路ではセットバックが必要であり、接道部分の幅員も極めて重要である。


担当窓口:建築担当・道路・水路管理

接道義務

建築物の敷地は幅員4m以上の「建築基準法上の道路」に2m以上接しなければならないとする定めが、建築基準法第43条に定める「接道義務」である。

この接道義務を満たさない敷地の上には原則として建築物は建てられず(再建築不可)、投資家がちゅししなければならない点は、共同住宅の接道は4m以上を確保しなければならないこと。


道路とは

上記接道義務に定める「建築基準法上の道路」を指す。前面道路が一見道路にみえてもこの「建築基準法上の道路」でない場合は接道義務を満たしたことにならない。

接道義務を満たさない敷地のうち、一定要件を満たした場合に特別に許可されることを「法43条第1項ただし書の規定に基づく許可」という。


建築基準法上の道路の種類

建築基準法の道路は、次の条件のいずれかに該当するものでなければならない。


法42条第1項第一号

路法の道路(国道、県道、市道、町道、村道等)で幅員4m以上のもの。


法42条第1項第二号

都市計画法や土地区画整理法などの法律に基づいて造られた道路で幅員4m以上のもの。


法第42条第1項第三号

建築基準法施行時に幅員4m以上あった道。


法第42条第1項第四号

道路法、都市計画法等で事業計画がある幅員4m以上の道路で、2年以内に事業が施行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの


法第42条第1項第五号

道路位置指定を受けたもので、幅員4m以上あるもの。


法第42条第2項(2講道路)

建築基準法施行時、現に建築物が建ち並んでいる幅員4m未満の道で、特定行政庁の指定したもの。


法第42条第2項のセットバックについて

建築基準法第42条第2項では敷地が接する道路が幅員4m未満の場合、道路中心線から2m後退(セットバック)した線を道路境界線とみなし、建築しなければならないとしている。

ただし、道路向かいが川やがけ地、線路式などで道路後退できない場合は、向かい側道路協会線から4mのセットバックが必要となる。


セットバックのポイント

  • 道路後退(セットバック)した部分は「私道負担部分」となる
  • 建蔽率・容積率など、建物を建築するうえで必要とされる建築基準法上の制限は道路後退部分を除く「有効宅地面積」により計算される。
SUUMO >セットバックって何?


旗竿地(路地状敷地)のポイント

接道部分が2mでも路地状部分が2m未満だと接道義務を満たしていないという判断(共同住宅は4m)。また、敷地の大きさと路地状部分の長さ(奥行)による制限等あるのでよく聞き取り確認を行おう。

旗竿地(路地状敷地)の接道義務についてポイント

調道路の種類と接道状況のおさえておくべきこと

  • 調査地の前面道路は「建築基準法上」の道路であるか、「種類」を確認する。
  • 公道の場合、「名称」と「認定幅員」を確認する。
  • 私道の場合、「位置指定の有無」を確認する。
  • セットバックが必要な場合、後退距離と道路中心線の確定の有無を確認する。
  • 旗竿地の場合は接道部分と路以上敷地内の幅員を確認する。

調道路の種類と接道状況について質問の仕方例

  • 前面道路が公道ですが、道路の名称と認定幅員を教えてください。
  • 前面道路が私道の場合ですが、位置指定がなされているか教えてください。
  • 路線の最大幅員、最小幅員が記載されていますが、この物件の接道部分の幅員はどのように調べたらいいですか。
  • 何mセットバックしたらいいですか?道路中心線は確定していますか?
  • 事前の調査で接道義務を満たしていない事が確認できていますが、この土地の場合、どのような条件を整えば建物を建築することができますか。

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建築計画概要書と台帳記載事項証明書

建築計画概要書と台帳記載事項証明書の二つの書類を確認することで建築確認申請時の内容や完了検査を受け、建築確認申請時と同じ建築がされているかを確認できる。


担当窓口:建築担当

建築計画概要書と台帳記載事項のおさえるべきこと

  • 建築計画概要書では建築確認申請時の内容を確認
  • 建築計画概要書をもとに現況との相違を調査
  • 台帳記載事項証明書で完了検査の有無を確認

完了検査を受けた場合、いわゆる検査済証の取得されている物件は一般に金融機関の担保評価に優位といわれている。

尚、平成10年頃より新築時の不動産融資に対し、検査済証の提出を求められる事が多くなり、それ以降新築された不動産の検査済証の取得率は高くなっている。

逆にそれ以前に新築された個人所有の不動産では検査済証の取得率は低いとも言い換えられる。


建築計画概要書

建築計画概要書は、建築確認申請後、検査済証が交付された物件に関し一般に公開される書類で建築確認申請時の概要が記載されている。

  • 確認できる内容は建築確認申請時の計画内容。
  • 実際の建物が申請通りの内容で建築されたかどうかは確認できない。
建築計画概要書例

許可申請の内容と現況に相違が多い場合、現在の建物が違法建築物か建築後に増改築されている可能性がある。建築計画概要書の確認ポイントは以下。


建築計画概要書の確認ポイント

  • 敷地と建物の形状、位置関係は現況と一致しているか
  • 土地の地積、建物の床面積、階数などは現況と一致しているか
  • 道路との接道内容(道路幅員や接面長など)は一致しているか
  • 2項道路の場合、道路中心線の決め方と後退距離はどうか
  • 対象地に含まない隣接地を合わせて申請していないか
  • 共同住宅(アパート)であるのに連投式建物として申請していないか
  • 既存不適格、違法建築の可能性はないか

台帳記載事項証明書

台帳記載事項証明書は、建築確認申請後の「確認済証」、完了検査後の「検査済証」の交付記録(交付年月日、交付番号等)を記載した書類。

建築計画概要書と台帳記載事項証明書の取得時期
台帳記載事項証明書例

建築計画概要書と台帳記載事項証明書について質問の仕方

  • 確認済証の番号や交付年月日がわからないのですが建築計画概要書で建築確認申請時の内容を調べるにはどのようにしたらいいですか
  • 現況が建築計画概要書の内容と一致しないようですが、原因としてどのようなことが考えられますか
  • 所有者が相続で何代も変わっていて検査済証があるかどうかわかりません。完了検査を受けているかどうか調べるにはどうしたらいいですか

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都市計画道路の確認

都市計画道路は、既存の道路を拡幅する場合と新たに道路を新設する場合の二つがある。また、計画決定と事業決定の二段階があり、新築・増改築の許可は基本的には計画決定の時期までとなる。


担当窓口:都市計画・建築担当

計画決定

計画決定されているが、事業着手の時期などは未定。建物の新築や増改築の許可は基本的にはこの段階まで。


確認ポイント

計画決定期日、計画決定番号、事業決定の予定の有無


事業決定

計画道路内の土地収用、立ち退き交渉、工事の着工段階。

災害時の応急措置による建物など、一部の建築物しか許可されない。また、許可される場合でも「容易に移転、除去ができること」を前提とした建築制限が都市計画法第53条に定められている。


確認しておきたいこと

事業開始時期、完了予定時期


都市計画道路による建築制限(建築が許可される条件)

  • 地階を有しない階数が2階以下であること
  • 主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造であること。
  • 上記を満たしていること。

緩和線

長期で事業化の見通しがない都市計画道路を「緩和線」と指定し建築制限に一定の規制緩和を設ける自治体が増えてきた。


主な規定内容

  • 地階を有しない階数が3以下、高さが10m以下である事
  • 主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造であること。
  • 上記を満たしていること。

都市計画道路について質問の仕方例

  • この都市計画道路は計画決定ですか?事業決定ですか?
  • 計画決定期日、計画決定番号、事業決定の予定はありますか
  • 事業決定となっていますが、開始時期と完了予定はいつですか
  • 対象地が都市計画道路とかさなっているのか書類で確認できますか?加えて、新築する場合の具体的な建築制限の内容も教えてください。

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開発許可

開発許可とは市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画法が定められた都市計画区域内で宅地造成等一定規模以上の開発行為を行う場合に知事または政令指定都市の長の許可を必要とする制度。


担当窓口:開発担当

開発行為とは

建築物の構築や特定工作物の建設を目的とする土地の区画形質の変更行為。


許可が必要となる開発行為

市街化区域では政令で原則1000平米以上、三大都市圏の一定市域では500平米以上とされている。


確認手順

「開発登録簿」・「土地利用計画図」を参照し、「開発許可」・「宅地造成許可」・「旧住宅地造成事業許可」を確認する。

調査の結果、調査地近隣で大型開発が予定されている場合、開発の詳細や対象地への影響を詳しく調査する必要がある。


開発許可が不要となる場合

  • 小規模開発の場合
    市街化区域:1000平米未満(三大都市圏の一部は500平米未満)の開発行為。
    非線引き都市計画区域:3000平米未満の開発行為。
    準都市計画区域:3000平米未満の開発行為。
    都市計画区域以外・準都市計画区域以外の区域:1ha未満の開発行為。
  • 公益上必要な建築物(図書館・公民館・博物館など)
  • 都市計画事業、土地区画整理事業、市街化開発事業として行う場合
  • 市街化調整区域内における農林漁業用建築物(畜舎・温室・農林漁業者の住居等)

開発許可について質問の仕方例

  • この対象地の近隣で宅地造成など開発許可の記録はありますか。
  • 対象地の隣に大きな空地があるのですが開発許可の記録はありますか。
  • 開発登録簿、土地利用計画図など開発許可の詳細資料をお願いします。

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土地区画整理事業

土地区画整理事業とは道路や公園などの公共施設が未整備の地域において土地の地権者から少しずつ土地の提供を受け公共施設を設置、換地として再配置する事業。

事業前に所有者には別の土地に移動してもらう必要がでてくるが、この移動先、代わりの土地を「換地」といい、事業後、個々の土地の面積は減少することになるが、これを「減歩」という。


担当窓口:開発担当

公共減歩

新たな道路や公園など公共施設に充てる為、土地所有者の土地が減ること。


保留地減歩

土地区画整理事業の事業費確保の目的に土地所有者が土地を出し合って保留地を設け、保留地を処分することによって事業費に充てる。この保留地を確保するために土地所有者の土地が減ること。


土地区画整理事業のおさえておきたこと

  • 再配置された換地は全てが均等になることはなく、ある程度不均衡が生じる。その為に徴収、または交付される金銭を「清算金」という。
  • 土地区画整理事業の換地の基本的な考え方では、面積は従前よりも減少するが、資産価値は上がることになる。
  • 事業内容、清算金の有無をしっかり確認しておく。

土地区画整理事業について質問の仕方例

  • この対象地を調査しているのですが、この地域に土地区画整理事業はありますか。
  • 調査地が土地区画整理事業内にありますが、事業後の清算金はありますか。
  • 登記に仮換地証明書が必要なのですが、申請に必要な書類を教えてください。

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土壌汚染対策法指定区域

土壌汚染対策法では国民の健康を保持することを目的に土地汚染の可能性の高い土地所有者らに対し、土壌汚染状況調査を義務付けている。

汚染の程度により2種類の区分、用措置区域では土地の形質変更の禁止、汚染の除去などの措置が必要となる。


担当窓口:土壌汚染(環境課等)

形質変更時用届出区域

土壌汚染はあるが、健康被害が生ずる危険性はないと判断された区域。

現状のまま使用するならば届け出は不要だが、土地の形質変更を行う場合は、形質変更に着手する14日以内に都道府県知事に届け出が必要。


要措置区域

土壌中の特定有害物質により健康被害の危険性があると判断された区域。

都道府県知事の支持する措置(汚染の除去など)を講じる必要とされ、土地の形質変化は原則として禁止されている。


土壌汚染でおさえておきたいこと

  • 危険物取扱工場やガソリンスタンドが調査対象の際には十分な調査をしておこう。
  • 売主側から、近隣住民へのヒヤリング、法務局調査の際には「閉鎖事項証明書」の所得、古地図等で確認し見逃さない。

土壌汚染について質問の仕方例

  • この土地周辺に土壌汚染のあったところはないですか?
  • 周辺に区画指定された場所があれば届け出簿を見せてください。
  • 調査地が形質変更時用届出区域に指定されていますが、将来的な土地の形質変更時用の届出手続きの方法を教えてください。
  • 調査地が要措置区域に指定されていますが、区画指定の解除の為に必要となる措置を教えてください。

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埋蔵文化財包蔵地

埋蔵文化財包蔵地とは、貝塚、古墳、土岐、石器などが土中に埋もれている土地。既に埋蔵文化財包蔵地の存在が確認されている土地を「周知の埋蔵文化財包蔵地」という。


担当窓口:教育委員会

埋蔵文化財包蔵地のおさえておくこと

  • 周知の埋蔵文化財包蔵地では届出が必要
  • 遺跡がでたら工事計画の変更か発掘調査が必要
  • 発掘調査費用は開発者(土地の所有者)負担
  • 自治体によっては周知の埋蔵文化財包蔵地に近接する場所でも届出が必要となる為、必ず窓口での確認が必要。

対象地が周知の埋蔵文化財包蔵地にある場合

工事の際には、工事着工の60日前までに教育委員会への届出が必要であり、その後、現地調査、試掘へと進められる。


埋蔵文化財包蔵地についての質問の仕方例

  • この土地を調査中ですが周知の埋蔵文化財包蔵地に該当しますか
  • 周知の埋蔵文化財包蔵地で建築工事を行う場合、どのような手続きが必要となりますか
  • 発掘調査が必要となった場合、誰が必要費用を負担することになりますか

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造成宅地防災区域

造成宅地防災区域とは、宅地造成規制区域外の造成宅地で地震などによってがけ崩れ、土砂の流出など災害が発生するおそれがあるとして都道府県知事が「宅地造成規制法」により指定した区域。


担当窓口:防災関係・ハザードマップ

造成宅地防災区域でおさえておくこと

  • 区域内の造成宅地所有者などは、災害による被害が生じないように「擁壁」の設置など必要な措置を講じるように努めなければならない。
  • 都道府県知事が造成宅地の所有者などにおこなう「防災措置命令」には、擁壁の設置のほか擁壁改造、地形や盛土などがある。

造成宅地防災区域について質問の仕方例

  • この対象地は造成宅地防災区域に該当しますか

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津波災害警戒区域

津波災害警戒区域とは津波による河川の氾濫、内水氾濫など警戒避難体制を整備する区域として都道府県知事が「津波防災地域づくりに関する法律」により指定した区域。


担当窓口:水浸履歴・防災関係・ハザードマップ

津波災害警戒区域でおさえておくこと

  • 津波災害警戒区域では、津波発生時における避難場所、避難施設が指定されている。
  • 「洪水ハザードマップ」で浸水が予定される区域と浸水深、避難施設などを確認しておく。尚、他に土砂災害、火山のハザードマップなどがある。
  • 「津波災害特別警戒区域」では一定以上の開発行為や建築物の建築、用途変更の制限がある。

津波災害警戒区域について質問の仕方例

  • この土地を調査していますが、この区域の浸水深、浸水履歴を教えて下さい。

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土砂災害警戒区域

土砂災害警戒区域とは土砂災害による災害発生が想定される区域に関し、都道府県知事が地形、地質、土地の利用状況の調査を行い「土砂災害防止法」により指定する区域。

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と土砂災害特別警戒区域(レットゾーン)がある。


担当窓口:防災関係・ハザードマップ

土砂災害警戒区域でおさえておくこと

  • 土砂災害警戒区域:警戒避難体制の整備を図ることが義務付けられる。
  • 土砂災害特別警戒区域:警戒避難体制の整備、特定開発行為の許可制、建築物の構造規制、建築物の移転などの韓国が都道府県知事によってなされる。

土砂災害警戒区域についての質問の仕方

  • 調査対象地が土砂災害警戒区域にあるのですが具体的な建築物の構造規制があれば教えて下さい。

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ライフライン

事前調査(第一回)の書類収集の時点で各ライフラインの配管図を取得できていることが望ましい。窓口での聞き取り調査が必要と判断した場合、特に上水道の引込調査、ガス、電気に関しての詳細は所有者からの委任状が必要になる為、物件担当に相談しよう。


上水道調査の仕方

水道台帳、埋設状況図の閲覧からはじめる。引込菅の口径と埋設位置、本管の公設菅か私設菅かなどを調べる。


担当窓口:上水道

引込菅の口径を調べる

現地の量水器の水道メーターに記載されている口径(第2回6章1項参照☑)と違いがないか確認する。一戸建の場合でも現在は20mm以上ないと水圧が低く日常生活に不自由を感じる可能性が高いと言われている。

共同住宅の場合、戸数、規模と照らし合わせて水量に問題がないか窓口担当に確認したい項目と言える。


本管の口径と埋設位置を確認する

本管の埋設位置が対象地よりであればいいが、反対側など距離がはなれるほどに引込菅の変更にかかる費用が高額になる。

特に引込菅の口径調査により変更を検討しなければならないという場合には要注視項目といえる。


本管が公設菅か私設菅かを確認する

前面道路が私道の場合、私設管の可能性があり引込菅の変更には本管所有者の同意のほか、負担金が必要になるケースもある。

同じく、引込菅の変更を検討している場合は要注視項目といえる。


下水道調査の仕方

下水道台帳で本管、引込菅に関する口径、埋設位置、公設菅か私設管の別などを調べる。


担当窓口:下水道・浄化槽

排水は3種類

排水には雨水、雑排水(キッチン・浴室・洗面等)、汚水(トイレ)の3種類がありこれらの排水が「最終枡」から敷地の外へ排出される。


排水の処理は2つ

下水道と浄化槽の二つがある。

浄化槽は定期的に清掃やメンテナンス費用が必要になること。浄化槽の耐用年数は30年、交換費用は約120~150万円程度。

対象物件が浄化槽での処理を行っている場合、浄化槽の交換歴は必ず確認しておかなければならない項目だ。また市区町村により補助金制度があるので合わせて確認しておこう。


下水道の種類は2つ


合流式

雨水・雑排水・汚水を同じ下水道管で排出する方式


分流式

汚水・雑排水と雨水とをわけて排出する方式。分流式の場合、雨水の処理方法として雨水管、側溝、浸透処理(浸透桝)の別を確認する。


ガス供給施設の調査の仕方

ガス供給施設は民間会社の為、基本的に会社にいっても当該者か委任状をもっていないと回答は得られない。その為、チェックすべき項目を確認し物件担当経由で回答をもらうことになる。

本管、引込菅、埋設位置などを調べる。


担当窓口:都市ガス・プロパンガス(物件担当経由)

プロパンガスの種類

個別方式と集中方式がある。集中方式は都市ガスと同じく道路への本管埋設、宅内引込となっており、下記で上げる利用期間等の個別契約内容が基本的にはない。


プロパンガス(個別方式)の注視ポイント

個別方式の場合、ガス会社との間で利用期間を定めていることがあり、不動産売買により所有者が変更する際に、都市ガスに切り替えると違約金が発生するケースがあるので確認しよう。


電気供給施設の調査の仕方

電気容量と配線経路の確認、地下埋設(電力ケーブル)、高圧線等が近くにある場合、具体的な建築規制を確認する。


担当窓口:埋設物・高圧線等

電気容量・配線

電気容量は物件担当経由で売主への聞き取り(支払い明細など)で確認できるが、電気容量そのものの変更の検討をする必要があるかの否か、その場合の費用を確認する。


高圧線下の場合

高圧線下ではまず具体的な建築規制について調べる必要がある。

また、高圧線の下では土地の登記に「地役権」が設定されている場合がある。また、「線下補償」(金銭補償)を行っているケースがあるのであわせて確認しておきたい。


電力供給施設に関しておさえておきたいこと

  • 電圧と離隔距離、具体的な建築規制の内容(高圧線下の場合)
  • 送電線図の取得(取得できる場合)
  • 埋設物調査出力図の取得(建築工事を予定している場合など)
  • 電力会社より受け取る、土地使用料の有無(宅内に電柱が設置されている場合)

ライフラインについて質問の仕方例

  • 上水道の本管と引込菅の口径と埋設状況を教えてください。引込菅の変更をする際に必要となる手続きを教えてください。
  • 下水道の本管と引込菅の口径と埋設状況を教えてください。下水道の排出方式は合流式ですか?分流式ですか?
  • 現在プロパンガスを契約中ですが、都市ガスへの変更を検討しています。解約の場合、違約金があれば教えてください。
  • 高圧線の下に該当するようですが、具体的な建築規制の内容を教えてください。

次回は、これまでの調査内容を現地で照合する照合調査と当シリーズで解説してきた内容をまとめ、総括とさせて頂く。


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投稿者:Kishin Inc.編集部

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