一棟マンション投資の取り組み方4【総括】

このシリーズでは、一棟マンションを所有した場合の利点、状況を確認し、その運用から得られる利益享受の仕方とリスクをとる場合に注意しなければならない点、更にその場合でも利益を獲得する術を示してきた。今回はこれまで当シリーズで解説してきた内容をまとめ、また、住居以外の用途の一棟物件(商業ビル等)を投資対象とする場合のポイントを添え総括とさせて頂く。

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一般に一棟物の不動産投資という事で一括りに語られる事の多い一棟マンションだが、硬固建物であるが故に実は投資戦略は全く異なる。

このシリーズでは、一棟マンションを所有した場合の利点、状況を確認し、その運用から得られる利益享受の仕方とリスクをとる場合に注意しなければならない点、更にその場合でも利益を獲得する術を示してきた。

今回はこれまで当シリーズで解説してきた内容をまとめ、また、住居以外の用途の一棟物件(商業ビル等)を投資対象とする場合のポイントを添え総括とさせて頂く。


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一棟マンション投資の取り組み方シリーズまとめ

一般に一括りに一棟物の不動産投資として解説されるマンションだが、その特徴から他の物件とやはり投資戦略が異なる。


一棟マンション投資の特徴と精査

一棟マンションが持つ特性は硬固建物であること。

一棟マンションを保有し得るべき利点について、その効果の精査より、投資の方向性を見出せるように触れていった。

第一回では保有の利点、保有時・保有者の状況を紐解き、対象物件の仕入時点における推測がなせるように解説した。


一棟マンションは建物償却期間が長い=減価が緩やか

これらは、一棟マンションが超長期保有に適した物件である最大の特徴といえる。

減価が緩やかであるということは仮に融資利用をしていたとしても保有運営しているだけで純資産が増えていくことを意味する。

無論、運営に必要最低限の収益が確保されている事が前提ではある。


売却の必要性がほとんど訪れない

そして本来、相当期間運営し尽くした上でないと売却の必要性すらでてこないという優位点について触れた。


リファイナンス

これは、融資利用していたとしてもそれが適切な借入であるならば、保有期間中に余担保力(純資産)が増加していく為、リファイナンスできることが最大の理由である。

長期保有がし易いマンションに対し、急速な規模拡大を求める、高レバレッチを利かせる場合、本来あまり重要ではない出口戦略が必要となる点、収益向上を実現する為の道筋を示した。


物件取得の際の精査

第二回まででその特性と投資戦略の方向性を定められるように解説した。

第三回では一棟マンションのタイプ別に必勝の型を具体的に示した。


各戸平均間取り・面積が小さな物件

ワンルーム・区分マンション投資の勝ち方」シリーズで解説した内容と重なる部分も当然あるが、各平均面積のが小さな物件は表面上の利回りは高くなりやすい。

しかし、各戸に対するコスト、主に設備にかかるコストは部屋の大小の影響を受けず、相対的にコスト比率が高くなることに触れた。


各戸平均間取り・面積が大きな物件

一方、各戸の平均面積が大きな物件は、入居対象が単身ではなくなることから平均入居期間は伸びやすいこと、安定的な経営をしやすい点が特徴といえる。

しかし、各戸の平均面積が小さな物件に比べ表上の利回りは低くなりやすく出口戦略には若干の弱みを持つことになるかもしれない。

基本的に一棟マンションは長期保有を目的として保有することがスタンダードであり、この部分をあまり気にすることはないかもしれない。

しかし、売却でも高パフォーマンスをたたき出したい場合、各戸を住宅用として販売することで大きな利益を享受できるだろう。


実需販売の準備と行い方

各戸の平均面積が大きな場合、実需販売(バルク売り)の効果は非常に高い。

しかし、投資家が一棟マンションを取得し、各戸を販売する為にはいくつかクリアしなければならないハードルがある。

宅建免許の要不要の精査、登記、区分所有法への適合。

上記3つの問題をクリアし実践できるように解説した。

第三回では各物件タイプの具体的な投資戦略とともに将来的なバルク販売、主に実需販売の為の準備フロー、解説まで行った。


商業ビル等の場合

住居以外の区分所有建物の場合、これまで述べてきた専有面積はあまり考慮する必要はない。特徴も住居と異なる点があるので大きな影響を及ぼすポイントご確認頂きたい。
 


住居以外の物件のメリット

  • 入退去のオーナー負担が殆どない
  • 築年数の影響があまりない

住居以外の物件のデメリット

  • 景気で空室リスクが大きく変わる
  • 追い出し(オーナー側都合の退去依頼)に多大な費用が必要

住居以外の物件の注意点

住居以外、つまり事務所やお店として賃貸する場合、賃料及び空室率はその立地にかなり依存する。

店子が優良企業であれば長期的に安定した入居を期待できる。

また、入退去に関しても基本はスケルトン状態での原状回復で賃貸する為、オーナー負担は少ない。

その為、市場で売買される相場をみてみても築年数の影響は少ない。


立地は非常にシビア

ただし、その立地は非常にシビアで道一つ内側に入るだけで大きく変わるので投資対象とする場合は、現地のチェックはかなり入念に行う必要があると言えるだろう。


追い出し時の営業補償

築古の物件で保有期間中に建て直し等が必要と考えられる物件の場合、店子の追い出しに営業補償が必要となり多くの費用を要する事が多い。

しかし、注意点を抑えれば投資対象として光る物件を見出せるのではないだろうか。


他の投資対象との大きな違い

本来、出口戦略があまり重要ではないという点が、今まで解説してきたアパートや区分マンションと大きく異なる点である。

これまで解説してきた運営、仕入、資金調達等の解説と照らし合わせて頂く事で理解が進んだ筈だ。


本来、長期保有を目的

一棟マンションは本来、長期保有を目的とし、そして二度旨味を引き出すことができる非常に資産性の高い物件である。

個人的にはレバレッジを強く利かし収益を上げるタイプの物件にするのは勿体ないいう認識もあるが、個々の好みによるだろう。上手くこの情報を活用してほしい。


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一棟マンション投資の取り組み方シリーズあとがき

硬固建物であるマンションは本来長期保有を目的とし、それが実行可能で利益を享受できるタイプの不動産である。

しかし、そのマンションを不動産投資として規模拡大、レバレッチを最大限聞かせながら取得したいと願う投資家にとっては出口戦略が必要になる。

これまで紹介してきた通り、そのマンションが生み出す坪賃料が長期において重要であることがみえてきただろう。

坪賃料の低い所であれば運用そのものの収益を長期的には稼いでくれない。

場合によって大きな赤字を叩き出すことになる。

取得においては魅力的にうつるマンションだが、長期運用できる条件とできない条件を明確にし、長期運営できない場合には出口戦略が必要だ。

出口戦略においての鍵は、その時点における建物の法定耐用年数が最も大きく、収益性との戦いになるか、現状のまま変化なく売買をする場合は収益性の高い小さな部屋で構成された区分マンションが優れている。

しかし、築古物件となると出口がかなり厳しい。

間取りの大きな物件は、収益性が落ちるものの売却価格は非常に読みやすく、場合によっては極めて高い収益となる可能性がある。

基本宅建業免許が必要になるが、この戦略を組み合わせると取得できる物件のチャンスは格段に増えるだろう。

まず、自身がその投資に対して求める成果とは何か、そしてその成果に対するアプローチは異なるという点を把握して頂き、自身の求める結果を計画通りに得て頂く事を願う。


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投稿者:Kishin Inc.編集部

当社はカフェと不動産の並列店です。店内でゆったりとお過ごしいただくことを大切に地域の皆様に愛され大切にされるようなお店を目指しています。また、地域の住宅の他、東京23区・多摩地区を中心に事業(投資)用物件の取り扱いもしております。 [@Kishin_inc ]

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