一棟マンション投資の取り組み方1(目的・成果とは)

このシリーズでは、一棟マンションを所有した場合の利点、状況を確認し、その運用から得られる利益享受の仕方とリスクをとる場合に注意しなければならない点、更にその場合でも利益を獲得する術を示す。

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一般に一棟物の不動産投資という事で一括りに語られる事の多い一棟マンションだが、硬固建物であるが故に実は投資戦略は全く異なる。

一棟マンションを投資対象とする場合、今まで紹介してきたアパート投資や区分マンション投資とは、1棟マンション投資の目的とする投資成果の得方が異なると表現した方がよいかもしれない。
 

本来は出口戦略は重要ではない。だが、出口が非常に重要になる戦略を選ぶ方が多い

 
上記の事が全てを物語る。一棟マンションは本来、不動産投資の中で最も投資性(リスクが少ない)対象物の一つと言えるはずだ。

他の物件タイプと同様な戦略をとろうとする事によりそのリスクは劇的に上がる。そしてこの認識をしていない市場参入者は非常に多い。

このシリーズでは、一棟マンションを所有した場合の利点、状況を確認し、その運用から得られる利益享受の仕方とリスクをとる場合に注意しなければならない点、更にその場合でも利益を獲得する術を示す。

これまで解説してきたアパートや区分マンション投資に関する解説と合わせて読み進めて頂くとよいだろう。「ワンルーム・区分マンション投資の勝ち方 ☑」、「アパート投資の教科書 ☑」の各シリーズをご確認頂きたい。

常識・認識はあまりに大きな違いを生むものなので本質を掴むよう気を配りつつ、順に目を通していってほしい。

第一回目の今回は、投資対象に一棟マンションを選択する目的、そのメリットはどのようなものなのかを解説していく。


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求める目的は大きく二つ

キャッシュフローを増やし資産を積極的に拡大、安全資産として確実に純資産を増やしていく目的

現在、不動産投資ブームによるものかは不明だが、この記事をお読みになっている方の中にも物件取得、不動産運営によってキャッシュフローや資産の拡大を積極的に狙い、その高いレバレッチ効果に注目して取り組む方は多いだろう。

しかし、不動産運営においては資産の拡大といってもそのアプローチ方法は別の認識の元、後者を目的として取り組まれるのが主流といった方がいいかもしれない。

具体的にいうとアパートや区分マンションを投資対象とした場合、出口戦略が極めて重要であった。


超長期保有

だが、1棟マンション投資の場合、主流は超長期的保有とその保有による資産拡大効果を高める事にある。

もう少し、落とし込むと、区分マンションやアパートは必ず出口戦略が必要である旨を何度も説いてきた。

その大きな理由は物件の建物減価または取引価格の下落が融資利用による元本償還額より大きくなる時期がある為であった。

物件という資産の目減りとキャッシュフローによる補填、そして売却までをトータルに調整しなければならない理由がここにある。

一方、1棟マンションの場合、建物減価は年2%前後、土地建物合計でみると1%前後で収まる。仮に融資を利用した場合は、期間は30年前後。


キャッシュフローで減価分を担保

キャッシュフローが担保されていれば保有していくだけで年2%前後純資産が増えつづけるのだ。

上記を理解するとわかるように、1棟マンション投資は正しく行えば基本負けようがない。逆をいうと失敗する条件はキャッシュフロー不足による経営破綻以外にはありえない。 運営に関しては、「不動産の運営費・コストの全て ☑」のシリーズをご確認頂きたい。

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所有目的・状況への認識

上記で述べたように長年マンションオーナーとして物件を保有している方の多くは、資産の蓄積場所、安全資産として運用しているケース、そのような認識である方が大部分をしめる。

1棟マンションオーナーは物件が稼働不能となる時期になるまで選択肢として売却を考える必要性はない。

少なくとも2000年以前から1棟マンションを含めた硬固建物を賃貸しているオーナーは当初より借入金も適正以下の額である事が多く、保有によるメリットを享受している。


不動産から資金を引き出せる

借入金が非常に少ない、または既にない場合、建物が賃貸できる状況であれば必要な時にリファイナンスし不動産から資金を引き出す事が出来る為、売る必要はない。

よって通常1棟マンションオーナーが売却が視野になる事は築年数が経過し、建直しをするか、別の不動産に切り替えるかだけであり、築年数が浅い物件で売却が視野にはいる事はない。


売却・現金化が必要なケース

相続等でまとまった資金が必要というタイミングであれば可能性はあるが、多くの場合、古いものを処分する。

築浅物件が売りにだされた場合には借入超過が最も多く、次に多いのは取得後まもなく大きな資金が必要になった場合であり、ファイナンス枠を超えた価格で売り切る必要に迫られている可能性を認識すべきであろう

いずれにしても取得に動くかどうかは慎重に吟味する必要がある。


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目的別アプローチ:超長期保有

上記で述べてきたように1棟マンションを投資対象とする場合、自身が本質的にその投資でどこを重視するか検討すべきであろう。


保有し続ける事が可能な条件を定める

多くの方が取り組む安全資産として長期保有による資産の確実な拡大に重きをおくならば、ハイレバレッチによる取引を望むのではなく、運用益により確実に保有し続ける事が可能な借入比率、条件を定める事が肝要だ。

安全資産として適正な価格、そして適正な借入状況によってえられば1棟マンションは将来に引継ぐ資産として最も好ましい物件だ。


安全資産であるならば

安全資産といえるということは市場価格では利回りも低い水準で取引されるのも当然であり、取得には自己資金も必要であり一定規模以上の力をつけてから取得することになる投資対象物である。


投資対象を見つける二つの着目点

次の二点を両面からみて整合性のある投資対象を見つける事ができる。

  • 物件価格-物件の将来収益の蓄積金→土地価格として高低判断
  • 物件価格に対する将来収益の蓄積金+土地時価の比率(→内部収益率算出)

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目的別アプローチ:レバレッジ効果を最大限活用したい場合

次に目的がキャッシュフロー、積極的な資産拡大を求める、レバレッジ効果を最大限活用した取引を望む場合をみていこう。

先に言及しておくが、レバレッジ効果を高めるという事は運営難易度を上げることになり、当然、それを実行する場合には出口戦略も検討しなければいけなくなる。


本来は売却検討することが不要な物件種類

本来売却を検討することが不要な物件を選別すべき市場で出口戦略が必要な投資をするという事の意味を認識した上で検討いただきたい。

その場合、先に述べた通り、取引条件を精査していくとほとんどの場合、対象になりうる物件は一定以上の築年数が経過した物件になるだろう。

先に述べたように築浅い状態で売り物となる場合、相応の理由があり、間違って売りに出されるケースは稀だからだ。

もちろん、間違って売るという判断をする方もいるかもしれないのでその場合は全力で取り組むだろうが、本来1棟マンションは売却する必要がないはずであるという事を頭の隅に必ずおいておくことをオススメする。

ここまで前提がかなり長くなってしまったが、ここからは積極投資を目指す方へのその方法論として話を進めていく。


影響を及ぼす三つのポイント

それぞれのタイプによって影響を及ぼすPOINTがあり影響を大きく分類するとマンションの築年数、 平均の室内の広さ、坪賃料の高低差の三つのポイントが特に大きな影響を及ぼすもので、それぞれの特性を十分に把握した上で戦略を練る必要性がある。

まずはマンション投資におけるすべてに当てはまる特徴を再確認しつつ、それぞれ進めていこう。


次回は、一棟マンションを投資対象とした場合に投資成果に影響するPOINTをとらえ分別し目的に合った投資成果を得る基準を示す。


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投稿者:Kishin Inc.編集部

当社はカフェと不動産の並列店です。店内でゆったりとお過ごしいただくことを大切に地域の皆様に愛され大切にされるようなお店を目指しています。また、地域の住宅の他、東京23区・多摩地区を中心に事業(投資)用物件の取り扱いもしております。 [@Kishin_inc ]

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Kishin Inc.編集部 @Kishin_inc

昨日経済産業省のプレスリリースを読んだ際に触れた、民間金融機関への無利子融資なりの対応が先行しないとうまく稼働しないのでは?の疑念は、その一歩手前、政府の保証までつけねば成果は上がらないのかもしれない。

通常の融資審査とあまり変わらない結果をもたらしている事例はかなり多そうである。

憶測に過ぎないものの、名目としてコロナ関連での助成がある為、担保ありの融資は当然に通常時よりも取り組みやすいはずだが、資金使途の問題がある。

物件購入や改修資金としての打診はそぐわなそうであり、賃料不払いによる経営圧迫、、くらいしかパッと出てこないが、この資金使途の部分でうまく調整出来れば賃貸業の特に資金を確保したい方にとっては好機になり得そうと思う。

コロナ関連の影響で融資を打診したものの否決続きで困っているという事案を取り上げた記事。

「行政に斡旋されたのだから大丈夫だろうと思っていたら、政府の保証があるわけでもないし、やはり赤字の会社に金は貸せないのを分かってほしいと言われ、挙句、担保があればいくらでも貸しますよと、緊急のコロナ対策用の融資ではなく、通常時の不動産担保ローンを売り込んでくる始末でした」




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