誰もが考える「不動産を高く売りたい」という希望は阻害され続けている。このシリーズではこの真髄について、成約価格を跳ね上げる為の理論とその各手法を可能な限り紹介する。第五回目の今回は、これまで述べてきた販売の問題における(自力)解決法について解説してい …
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誰もが考える「不動産を高く売りたい」という希望は阻害され続けている。
このシリーズではこの真髄について、成約価格を跳ね上げる為の理論とその各手法を可能な限り紹介する。
前回までの内容をご覧になっていない方は、下記よりご確認頂きたい。
第五回目の今回は、これまで述べてきた販売の問題における(自力)解決法について解説していく。
二つの問題点
これまで述べてきた問題点は大きく分けて二つある。
一つは不動産屋さんは例え意欲があったとしても貴方の不動産を売れるように加工する事ができない事。
そしてもう一つが、不動産売却に際して本当に高く売ってくれる不動産屋さんを探し出し、依頼するのが極めて難しいという事である。
常識は通用しない
私には、知り合いがいる、親せきがいる、友達がいると貴方が考えているならば、それも大間違いだと言っておこう。悪意があるわけではない、「貴方の常識は通用しない」とだけ。
その際にも「数年以内に保有不動産の売却を視野に入れている為、今のうちに信頼できる担当者を探しておきたい」と趣旨を伝え、決して今と悟らてはいけない。
面会時間は15分がよいだろうと考える。但し、相手にそれを伝えずに。
それ以上では相手に迷惑がかかる可能性があるという問題でなく、その人の仕事の引き合いと面談した際の誠意、顧客に向き合う姿勢、見えぬ15分という時間を配分する組立からキャリアが垣間見えるだろう。
そして解決策である。売却方法についてから進めよう。
まず、最大の難問は売りに出す事である。そして広く公知したい。
究極の販売・公知方法
貴方が「商品」を各不動産会社に売り込む方法である。
窓口を作る場合(専属・専任)は、営業支援の立場、客付業者総取り(一般)を選択するならば、貴方が販売活動の主役である。
販売活動に参加する
貴方が販売活動に参加するならば、窓口となってもらう業者があろうとも囲い込みの心配はない。
また、一般を選択した場合、労力と難易度は上がるが、客付業者が貴方の物件を成約した場合、必ず両手取引になる。
当然、客付業者の熱の入れようは、窓口を作る場合よりも数段、いや数十段強くなるメリットもある。
いずれにしても肝は貴方も販売活動に加わるという事である。
第一に、どこか窓口(専属・専任)を作るか、それとも完全に客付してくれた業者と契約を結ぶ(一般)のかを決める。
販売活動参加の承諾を得る
窓口業者を作る場合は、媒介契約の際に必ず自身も販売活動(業者への売り込み)を行う承諾を得る。
可能であれば特約にその旨の記載をしてもらうようにしよう。
一般媒介を選択した場合
第二に、これは一般を選択した場合だが、販売価格を決めて販売図面、そして物件資料一式を送付できる準備をしておく。
![]() 積算評価(原価法)・時価評価自動計算 | 自用(住宅・土地等)と賃貸投資用の不動産について積算評価(時価)を自動計算できます。各項目を選択または数値を入力することにより自動算出されますのでご活用下さい。所有権と借地権に対応、区分所有にも対応。 |
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![]() ローン借入可能額及び支払額の自動計算(住宅:自用) | 住宅ローンを含めた与信によるローン借入枠を自動計算できます。各項目を選択または数値を入力することにより自動算出されますのでご活用下さい。 |
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![]() 不動産投資家・賃貸業用の融資枠自動計算及び支払額算出 | 不動産投資における物件取得時のローン借入枠と月々の返済金額を自動計算します。新規借入の際には、積算評価(時価)自動計算ページ利用し担保評価額算出を併用頂くと便利です。 |
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また、ローン借入枠算出のページについて「自用」とは住宅にあたる。算出してみて年収がどの程度の方が購入希望者になるかを把握する事も必要だ。
住宅は1億未満の物件に関しては殆どローン借入枠と購入価格が同じ水準になる。
事業用の物件は従来通りの担保価、収益力に加えて直近(3年未満程度)・新たに行う修繕工事の費用の一部(7割程度)を担保価に加えて算出するとよい。
難しい場合は「不動産の利回り・投資指数活用マニュアル 」のシリーズをご覧頂くと成約価格の算出、論理の理解が得られるだろう。
必要書類
その資料は一般的には下記のものだ。
- 公図(法務局)
- 測量図(法務局)
- 建物図(法務局)
- 土地謄本(法務局)
- 建物謄本(法務局)
- 前面道路の所有者事項(法務局)
- 建築確認書類(役所:台帳記載事項等)
- レントロール(賃貸物件の場合)
- 過去の修繕計画書類
- 物件の内外の美しい写真数点~十数点
- その他物件によって判断すべし
物件周辺業者に徹底的に公知、周知徹底する。
不動産業者は非常に多い。対象物件周辺の不動産屋さん皆に対象物件を購入しそうな見込み客がいないかを確認していく事である。
その方法は、メールで行うようなやわな形ではいけない。
周辺を歩いて尋ね歩くのもいけない。
尋ね歩くにしても正直な所、邪魔である。依頼する気を見て取るならば対応もしてくれるだろう。
お客はいないか?と聞いたら殆どの場合「いる」と答えるだろう。
しかし、対面で売る気がある人に自分を選ばせるテクニックを保有している。これは甘く見てはいけない。
そして、ただ自分に依頼をするつもりがないのに訪問されても業務をこなす仲介マンとしてはやっかいでしかない。お客がいたら客付する以外の答えはないのだから。
電話聞き取り後、資料送付
最適解は、全ての業者に電話聞き取り後、案内用に物件資料「販売図面」をお届けする。
その方法はメールかFAXで希望されるだろう。そして送り先には定期的にフォローアップの電話を行うのだ。
中には広告掲載したいと申し出る業者もいるかもしれない。その業者が客付に強そうなら勿論YESだ。
範囲は市区単位でいいだろう。それでも数百件に上る。売れそうな気がしないだろうか?
こうして各社の現場の声を直に聞き取りながら販売活動に参加すればおかしな囲い込みも起こりえない。
大変な作業に思えるかもしれないが、その活動に数百万、もしかしたら千万単位で差が出るのだから行うべきだと私は考える。
その為、価格交渉や取引条件の交渉で貴方はプロ相手に渡り合わなければならない。ここも、一般媒介を選択するには難易度が高すぎるかもしれないと言及した理由の一つである。
難しいだろうか?
次回は、今回解説してきた自力解決法では難しい部分を我々プロ(不動産業者)と協力してクリアーしていく術を解説していく。
![]() 不動産売却の教科書6(問題解決・協力編) | 誰もが考える「不動産を高く売りたい」という希望は阻害され続けている。このシリーズではこの真髄について、成約価格を跳ね上げる為の理論とその各手法を可能な限り紹介する。第六回目の今回は、いよいよノウハウ、高値売却のキーの一つ物件の魅力向上術を解説していく… |
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